出典:EPGの番組情報

NHK地域局発 ラウンドちゅうごく▽がん治療の未来が変わる~光免疫療法の衝撃~[字]

「第5のがん治療」として注目される光免疫療法。光を照射して、がん細胞のみを壊す副作用の少ない画期的な療法だ。最新の医療現場から、がん治療の未来を伝える。

番組内容
日本人の3人に1人の死因となっているがん。手術、放射線、抗がん剤などに次ぐ「第5のがん治療」として注目されるのが「光免疫療法」だ。光を照射してがん細胞のみを攻撃することで、正常な細胞を傷つけず、副作用が少ない。さらに治療の過程では、がんと免疫の情報を得ることができ、蓄積されたデータをAIで分析すれば、がん治療の在り方が根本的に変わる可能性もある。最新の医療現場から、がん治療の未来を伝える。
出演者
【ゲスト】国立がん研究センター/東病院副院長…林隆一,【キャスター】出山知樹

ジャンル :
ニュース/報道 – 報道特番
ドキュメンタリー/教養 – 宇宙・科学・医学

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解析用ソース(見逃した方はネタバレ注意)

NHK
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エンスカイ(ENSKY)

今年10月 岡山大学病院で

これまでとは全く異なる
新しい がん治療が行われました。

メスなどを使わず 光によって
がん細胞を破壊する…

体内の がん細胞に くっついた
特殊な薬に光を当て

化学反応を起こすことで
がんを破裂させる治療です。

最大の特徴は 副作用が少ないところ。

治療前と治療後を
比較してみると…。

正常な細胞は
傷つかず

がん細胞のみが壊れている様子を
確認できました。

治療法を開発した日本人研究者は

患者に 大きな負担をかけず
効果的な治療ができると語ります。

更に 光免疫療法には

もう一つ
大きな特徴があります。

治療の際に 免疫に関する
膨大なデータが得られるため

ITで分析すれば 貴重な情報が
手に入る可能性があるのです。

IT企業も
膨大な情報をビッグデータ化し

AIで分析することで

がん医療 そのものを
大きく変えるかもしれないと

期待しています。

今 注目される光免疫療法
その可能性に迫ります。

3年前 唾液腺に がんを発症した

60代の男性です。

手術や放射線治療で
腫瘍を取り除いてきましたが

今年 再発したことが分かりました。

再発した がんは
耳の下の部分に位置しています。

大きさは およそ2センチ。

早急に取り除く必要がありましたが

これ以上 手術をするのは
負担が大きいと

医師から光免疫療法を すすめられました。

男性が治療を受ける岡山大学病院です。

おんなじような感じね。 はい。

この日 治療を明日に控え
準備が行われていました。

光に反応しないように
薄暗い部屋で投与された

緑色の薬剤。

実は
ここには 特殊な物質が入っています。

これを患者の体に投与すると…。

血管を伝って がんにくっついていきます。

この薬が 治療において
重要な役割を果たすのです。

よろしくお願いします。

治療 当日。

医師は レーザー光を直視しないよう
眼鏡を着用します。

使うのは メスではなく この…

光ファイバーを腫瘍部分に差し込み

人体に無害な光を照射していきます。

体の中では
驚くべきことが起きていました。

前日に投与した
がん細胞に くっついた薬剤。

そこに光を当てると
薬が化学反応を起こし

がん細胞の膜が膨らんでいきます。

そして がん細胞のみが破裂するように
壊れていくのです。

治療は…

治療前に 2センチあった男性の腫瘍は

3回の治療で ほとんどが縮小しました。

治療から2週間後の男性です。

仕事を再開。

これまでと変わらない日常生活を
送れるようになりました。

光免疫療法は どのように生まれたのか。

医学研究の拠点である
アメリカ国立衛生研究所。

ここに 光免疫療法を開発した
小林久隆研究員がいます。

小林さんが開発に取り組んだ きっかけ。

そこには かつて 放射線の臨床医として
患者の治療に当たった経験がありました。

放射線は 治療を行う際

がん細胞だけでなく
周囲の正常な細胞にも

ダメージを与えてしまいます。

小林さんは 治療するはずなのに
患者を苦しめてしまうことに

やりきれない思いを感じていました。

正常な細胞は 傷つけず
がん細胞のみを攻撃する方法は ないか。

小林さんが考えたのは

がん細胞のみに付着する物質を
使うことでした。

その物質に 攻撃力の強い

いわば
毒性を持つ物質を組み合わせることで

がんを殺そうとしたのです。

しかし 毒性を持つ物質は

血管を通る時に どうしても
体に悪影響を与えてしまいます。

そこで
光によって 化学反応を引き起こす

人体に無害な物質を使うことを

思いつきます。

この薬を がん細胞に くっつけ
光を当てることにより

がんのみを選択的に壊すことが
できるようになったのです。

光免疫療法の もう一つのメリット。

それは 患者のQOL…
生活の質が低下しにくい点です。

首から上に出来る 頭頸部がんでは

手術すると…

10年以上前に 上顎のがんを発症し

手術や放射線治療を繰り返してきた
女性です。

去年 12月 再発が判明し

光免疫療法を選択しました。

治療を担当した牧野医師です。

患者のQOLを考え
光免疫療法を行ったといいます。

女性は 光免疫療法を2回にわたって実施。

上顎の腫瘍の縮小が
確認されました。

化学療法の治療は 続きますが

QOLは 低下することなく
趣味の編み物をするなど

日常生活を過ごせています。

ここからは
国立がん研究センター東病院の副院長

林 隆一さんとお話を進めていきます。

林さん どうぞよろしくお願いいたします。
よろしくお願いします。

現在の がん治療は 三大治療とされる

手術 抗がん剤 放射線。
そして 最近では 免疫療法もあります。

そして この光免疫療法は
第5の治療として

注目されていますけれども

実際 治療に当たっていて
印象は いかがでしょうか?

はい。 現在 東病院

保険適用になりましてから
6名の患者さんに

この治療を行っております。

皆さん 標準治療が終了した
状況での 実施となりましたけれども

いずれの患者さんにも
腫瘍の縮小が見られています。

光を当てる治療時間は

腫瘍の大きさや個数によっても
変わってきますけれども

大体10分から15分程度という
短い時間で

腫瘍の縮小が見られると。

この効果が
非常に早く見られるという点が

画期的な点でございます。

副作用についてですけれども

痛みや腫れといった症状が見られますが…

そうしますと 患者さんにとっては
副作用が少ないとすると

大きなメリットがありますよね。
はい そうですね。

私の専門は 頭頸部がん
ということですけれども

VTRにございましたように…

しかし 進行がんになりますと
拡大手術が必要となったり

そのために QOLが低くなったり

患者さんにも大きな負担が
生じることになります。

まあ 今後 この治療がですね

もっと早期の段階で
使えるようになるなど

適用が広がっていくことで
機能が温存できる可能性も

大きく広がるというふうに
期待をしています。

一方で この治療法の課題は
あるんでしょうか?

やはりですね 現状…

まあ これは 効果を慎重に
見極めている段階ということが言えます。

日本で行われた臨床試験の結果で
ございますが…

これらの結果を基に条件付きで保険承認
というふうになりました。

まだ 実証例数が少ないということで
今後 効果判定をしていくためには

更に 経験を積み重ねていく必要がある
ということが言えます。

また このがんの対象が

治療の対象が限られている
という点もございます。

現在 この治療はですね

切除不能な局所進行
再発の頭頸部がんの患者さんのみが

対象となっています。

もちろん
標準的治療が行える場合は

そちらの治療が優先される
ということになります。

更に この治療はですね
詳細な適用も決められておりますので

これは 安全に実施するということが
目的ですが

そのような…

そうしますと 将来的には 治療の
対象となる がんの種類というのは

広がっていく可能性は
あるんでしょうか?

はい。 現在 私どもの東病院では…

これら治験や研究の結果を 慎重に
見極める必要がございますけれども

患者さんのために
広く使えるようになるように

研究は
現在 進められているところであります。

このように 治療法としての今後の拡大が
期待される光免疫療法ですけれども

更に 治療の過程で得られる
膨大なデータを ITに活用することで

がん治療の未来を変える可能性が
見えてきました。

今 がん治療とITとの
組み合わせに

大きな期待が
集まっています。

ノーベル賞を受賞した山中伸弥教授。

指摘するのは
治療と同時に ITを活用し

データを分析することの重要性です。

それを可能にするのは やはり…

そこでも注目を集めたのが光免疫療法。

開発者の小林さんは 治療の過程で

がんと免疫細胞に関する膨大なデータを

取得できると指摘します。

なぜ光免疫療法では

免疫に関する膨大なデータを
集めることができるのか。

そもそも 人間の体には

無数の免疫細胞や がん細胞が
存在しており

免疫細胞には がんを攻撃する仕組みが
備わっています。

しかし 免疫細胞が

がんを どのように認識し
どう攻撃するかなど…

光免疫療法では 治療の過程で
がんを切除するのではなく

光を当て 破裂させます。

すると 壊された瞬間

がんの特徴となる さまざまな情報が
体内に放出されます。

まず その情報を
司令塔である免疫細胞がキャッチし

学習。

その後 司令塔の細胞は

攻撃を担当する免疫細胞ごとに
情報を選んで

渡していきます。

すると 情報を受け取った免疫細胞は

同じ情報を持つ がんを
攻撃するようになるのです。

光免疫療法では こうした動きが
体内で膨大に発生するため

モニターして ビッグデータ化すれば

患者一人一人に合った治療法を
提案できる可能性があるといいます。

IT業界も また 治療で得られる
膨大な情報に注目しています。

大手IT企業の楽天は
医療を手がける子会社を設立し

光免疫療法の開発を
強力に後押ししてきました。

現在 光免疫療法で得られる情報に

AIやディープラーニングを活用する
研究を開始。

治療だけではなくて
この治療法によって

膨大な情報が得られるということで

医療データとITの融合に
期待が膨らみますね。

はい。 IT活用によるデータの分析
というのは

医療の さまざまな分野で
応用されてきています。

まあ もちろん
がん治療全般についてもですね

非常に インパクトのあることだと
思いますし

まあ 既に使われている技術も
多数ございます。

このような未来というものも

十分 実現可能というふうに
思っています。

世界では 医療のIT化の流れが
加速しています。

今後 更に 求められていくようになると
専門家は指摘しています。

今日は 光免疫療法という新たな
治療法について お伝えしてきましたが

林さん 患者さんにとってですね
これからの がん治療は

どのような方向に進んでいくべきだと
お考えでしょうか?

はい。 まあ 患者さんの人生観ですとか

まあ 希望に沿った

すなわち オーダーメイドの医療が
提供できるようになることが

非常に 大切だというふうに感じています。
はい。

そのためには 医療だけではなく IT

それから 他の産業界
それから 研究機関 アカデミアなど…

また
新しい診療形態を提供できるように

英知を結集して 力を注いでいく
ということが必要だ

というふうに思っています。

患者さん 個々の病状に合った治療が
これから実現していくと いいですね。

今日は どうもありがとうございました。
ありがとうございました。

「ラウンドちゅうごく」今日は

新しいがんの治療法 光免疫療法について
お伝えしました。

Source: https://dnptxt.com/

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