と、いうわけでまだまだ、ハピネスチャージプリキュアの話です。
今回はちょっと趣向を変えまして、
仮にも日本最大級の掲示板でのハピネスチャージプリキュア本スレにおいて、
大きなお友達たちが何を語り、何が起きていたのかをテキストマイニングを使用し
計量的
に見ていきたいと思います。
プリキュアは子供(とその親)向けであることは間違いありませんが、一定数の大友も見ていることも否定できません。
(ハピプリが子供向け作品としてどんな感じだったのか、
一応こっちの記事(
ハピプリの残した数字(http://prehyou.blog.so-net.ne.jp/hapiness
))で
玩具売り上げ,KIDS視聴率などの数字を出していますので参照してください)
この記事では、「大きなお友達」に特化して話を進めていきたいと思います。
(ただし、プリキュア2ch本スレは大きなお友達とはいえ、”親”、”女性”、”若者から中年まで”多彩な人がいると思います)
いわゆる「テキストマイニング」の手法を使いハピネス本スレの分析を行いました。
(とはいえ、テキストマイニングの「さわり」部分、特に共起ネットワーク図をメインでしかしかやっていません・)
(例:↓共起ネットワーク図ってのはこういうのです。この図は後ほど解説。)
使用したソフトは「KH Coder」というテキストマイニング用のソフトで、(フリーで公開されています)
2ちゃんねるのハピネスチャージプリキュア本スレのうち、
2014年2月1日0:00~2015年1月31日11:59までに書き込まれた
全てのレスからテンプレ等を除いたものを分析の対象としました。
(Part17途中~252途中の235スレ分、
レス数にして約23万レス、約60万にも及ぶ短文の分析
をおこないました。)
で、結果です。
<<頻出150語からみる、ハピネス本スレの動向>>
これは、当時ハピネス本スレにおいて使用されたワード上位150語です。
「思う」、「言う」、「見る」などの一般動詞が上位に来るのは当然として、
キャラ名で一番多かったのは
「めぐみ」
次に
「ひめ」
と続きます。
特徴的なのは、
「ブルー」、「誠司」
といった男キャラが頻出ワード上位に入っていること、
「恋愛」、「愛」
といったワードも上位にでてきている事等が挙げられますね。
(他のプリスレ分析してもここまで「恋愛」「愛」が上位にくることはないでしょう。→これは後日検証したいと思います)
また、「良い」というポジティブなワードと「悪い」というネガティブなワードが
ほぼ同じ数現われてきているのも面白い傾向ですね。
つまり、本スレでは1年をかけて
「プリキュア」と「ブルー」「誠司」
を含めた
「恋愛」「愛」の「良し」「悪し」
に関してスレが進行していた傾向が伺えます。
ただし、
「悪い」
という単語はネガティブな時に使われるだけではなく、
例えば
「悪くない」
は
「悪い」
と
「ない」
に分割されてカウントされるので注意が必要です。
ちなみにハピネス本スレで使われた「悪い」4293回の活用内訳はこうです。
66%は従来の「悪い」という意味で使われていました。
あと、完全に余談ですが、3幹部の出現順は、ナマケルダ>オレスキー≒ホッシーワですね。
ナマケルダさん、いいキャラでしたものね。
で、その頻出ワードが時期によりどのように変化していったのか調べました。
1年を3分割し、前期(2~5月)、中期(6~9月)、後期(10~翌1月)に分け、
それぞれの上位ワードを抽出しました。
こうなりました。
(ここでは上位50位までですが、各期の150位までは
ここにあります。
参考までに。)
傾向として、「誠司」「ブルー」が後半にいくにつれ出現順位が上がっていくこと、
(ブルーに関しては
「神様」
とは別カウントしているためそれを含めるともっと増えますね。)
後半にいくにつれ、「めぐみ」を除くプリキュア名がどんどん使われなくなっていっています。
例えば、前半、中盤と頻出数は
「めぐみ」≒「ひめ」
だったのが
後半4か月は
「ひめ」は「めぐみ」の約半分
になっていますね。
プリキュア名に関しては後半は「ラブリー」以外は50位から消えています。
あと、「良い」というワードが横並びなのに対し、前半は少なかった「悪い」というワードが後半になるにつれ
どんどん使われていくようになっていったことも特徴として挙げられると思います。
ここでも、傾向としては後半にいくにつれ
「めぐみ」、「ブルー」、「誠司」
の
「恋愛」
関係の
「良い」「悪い」
(「悪い」が徐々に多くなってきている)を中心にハピネス本スレが進行し、
他のキャラはあまり語られなくなっていった、ということが読み取れますでしょうか。
(多分、他のプリスレでは後半になってもプリキュア名は上位にくると思います(これも後日検証したいと思います)
<対応分析によるハピネス本スレの動向>
次にスレのいわゆる対応分析を行いました。
この図の詳細は各自調べてもらうとして(というかなんでこうなるのかまだ自分も完全に把握していなかったり)
要は、原点(0,0)にプロットされているものは全スレ中で「良く発言されている語」なのに対して、
原点から離れれば離れるほどその時期を特徴づけるワードになる、ということみたいです。
つまり、
前期(2-5月)は「プリンセス」、「ハニー」が、
中期(6-9月)は「いおな」、「ファントム」「恋愛」ってワードが、
後期(10-翌1月)は「ミラージュ」、「ブルー」「悪い」などがスレを特徴づけていたワードといえるでしょうか。
これ面白いのは「ハピネスチャージプリキュア」を全く知らない人がみてもこの図の読み方をわかっている人ならば
------ ハピネスチャージプリキュア、ってのは前半は「プリンセス」、「ハニー」の物語、
中盤に入ると「めぐみ」「神様」「好き」って話や、「いおな」、「ファントム」、「恋愛」ってワードが特徴的に語られ、
後半は「ブルー」、「ミラージュ」ってキャラのお話なんだろうな ------
ということが読み解ける、ということです。
実はこの分析を始まるまでは、テキストマイニングってものに半信半疑だったのですが、23万ものレス群から
この図が出来上がった時には、さすがに驚きを隠せませんでした。
ちゃんと的確にハピネスチャージの物語、そして本スレの流れを物語っているな、思います。
いやあ、すごいぞテキストマイニング。
次ににいわゆる共起ネットワーク図の作成を行いました。
共起ネットワーク図ってのは
要は「どの語」と「どの語」がスレ内において関連づけられていたか、をネットワーク図で示すものです。
位置は関係ありません。繋がりの線が重要です。、
これも、前期(2~5月)、中期(6~9月)、後期(10~翌1月)に分けて共起ネットワーク図を作成しました。
結果です。
<<<<<2~5月>>>>>
前期(2~5月)は、中心になっていたのはプリキュアの話題(そりゃそうか)、
この頃は、
「ラブリー」、「プリンセス」、「ハニー」、「フォーチュン」
がきれいに関連付けられ(右上)
どのプリキュアもお互いに関連づけてレスされていたことがわかります。
誠司を中心に、
「めぐみ」、「ひめ」、「ゆうゆう」
はお互いに関連し合いレスされていますが(真ん中下)、
「ひめ」
と
「いおな」
は関連づけて話されていなかったようです。
重要キーワードの「恋愛」はこの頃はまだ「ブルー」にしか関連づけられていませんね。
関係ないですが、右側中心近くに「キュアフォーチュン」と「屁」というワードが関連づけられて出ていますが、
これは春先に本スレ内にて、キュアフォーチュンの屁が・・・という荒らしが多レスしていたことに由来するものと思われます。
ノイズとして除去しようかと思いましたが、データの公正性、ちゃんと機能していることを確認するためにも
<<<<<6月~9月>>>>>
6~9月になると、
「めぐみ」、「ひめ」
を中心としたレスが多くなってきます。
左下のネットワークの複雑さが様々なキャラが様々なキャラに関連付けられレスされていることを物語っています。
前期には関連付けられていなかった
「いおな」と「ひめ」
が強く関連付けられており、
作中の人間関係が変わってきたことがレスからも伺えるようです。
また、前期には「ブルー」にしか関連づけられていなかった「恋愛」というワードが「めぐみ」「ひめ」「誠司」にも強く
関連付けられていくのがわかると思います。
左上の
「ラブリー」「ハニー」「フォーチュン」
の相互関連から
「プリンセス」
が抜けちゃっています。
「プリンセス」
はこの3人と一緒に語られることは少なかったみたいです。
<<<<<10~翌1月>>>>>
後半(10~翌1月)は、完全に
「めぐみ」「誠司」「ブルー」
の
「思う」
が中心にスレが進行していたみたいです。
右下、「恋愛」ー「関係」ー「人間」、など恋愛関連のワードや、
左下
「ハピネス」「幸せ」「自分」「好き」
といったワードが繋がっているのも面白いですね。
下の方にある「ハピ」-「糞」ー「アニメ」、
左上の
「気持ち」-「悪い」
といったヘイトワードが出てきたのも特徴です。
あと、中心近くにある「今日」「作画」「良い」の関連付けなんてが面白いですね。
<<ブルーというキャラの共起ネットワーク図>>
どうも、ここまでの結果を見る限り、当時のハピネス本スレでは「ブルー」というキャラがスレの動向を左右していたようです。
そこで、「ブルー」という語に注目して、「ブルー」「神様」に関連付けられている語での
共起ネットワーク図を作成しました。
これは1年間(2014年2月~2015年1月)のデータです。
ブルーに関しては、まあ当然の結果として、
「めぐみ」「ミラージュ」
などと強く関連され語られています。
右側の「ダメ」ー「男」ー「キャラ」ー「女」ー「惚れる」のネットワークが
ブルーというキャラがハピネス本スレ内で
どのように語られていたか、全てを物語っているようないないような・・・・
(おまけ)
あと、ついでに作った各キャラの共起ネットワーク図をおまけで載せておきます。
<<結論みたいなもの>>
2chにおけるハピネスチャージ本スレは放送当初はキャラの話を中心にっ様々な話題で進行していたようです。
それが、
中盤くらいから「めぐみ」「ブルー」「誠司」「恋愛」をキーワードに進行していくようになり、
それは後半にいくに従い顕著になり、「ブルー」を中心とした「恋愛」の話ばかりになり、
それに伴い、後半はキャラ萌えの話は減少し、ヘイトワードも頻出する様なスレになってしまった様ですね。
多分ハピネス本スレをウォッチしていた人は 「まあ、そうだろうな」 と思うでしょうが、
これがテキストマイニングによる23万レスの分析から浮かび上がってきたことが大変に面白いと思います。
テキストマイニング、今回初めてやってみましたがかなり面白いですね。
今回はさわりの部分しか使用していませんが、コーディングルールなるものを駆使してさらに深い追及もできるみたいですね。
ちょっと面白そうなので前々作、ドキドキプリキュアのログも取得して、今回同様に解析していきたいと思います。
それで、「ドキドキ」と「ハピネス」の本スレの傾向がどのように違うのか比較できれば面白いかな、と。
また、2016年2月、現行のGo!プリンセスプリキュアが終わり次第、こちらも分析していければいいな、と思います。
(謝辞)
このような高性能な良ソフトをフリーで提供していただいている立命館大学産業学部 准教授 樋口耕一様に感謝いたします。
2015-03-02 21:21
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